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	<title>Novel of Mairi</title>
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	<description>Written by Shinagawa Mairi</description>
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		<title>迷子　あとがき</title>

		<description>
2014年度の現代詩部門で選考落ちしたも…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ 
2014年度の現代詩部門で選考落ちしたものでした

夏の夜中にぼんやり外見ながら書いたので、そのときの心情とかよくわからないんですけど（笑）

昔の写真も手紙も、見ていて物悲しくなりますね。たまに小さい頃の写真とか燃やして遊んでます。


いま、しあわせですか？ ]]>
		</content:encoded>
		<dc:subject>-</dc:subject>
		
		<dc:date>2014-11-15T15:16:25+09:00</dc:date>
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		<dc:publisher>WOX</dc:publisher>
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		<title>迷子</title>

		<description>　迷子

黒いコンクリートの上　ひとり…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ 　迷子

黒いコンクリートの上　ひとり
澄んだ空の下で　佇む

　澄ました顔した黒い猫が
　「何から逃げているんだい」って
　薄く笑いながら問いかけてくる

　なんだっけ。　だれだっけ。

　片方だけのイヤリング
　小さな紙切れ　走り書きのメモ
　『18歳の私へ』拙い文字と、褪せた封筒

　「愛されたくない、って言ってるわけ？」

　積もり、積もった、思いだせもしない過去
　「いつか」なんてまた、引き出しに詰めて
　ポケットの中で握りしめたてのひら
　ほんとうは、何も掴んでいやしない

　水たまりのまばらな　公園
　錆びた低い遊具　仰ぎ見て

　「そう思ってる奴は、そんな顔しないぜ」
　また薄笑いで語りかけてくる

　なんでだっけ。　どこだっけ。

　いつか貰った賞状だって
　殴り描いた画用紙といっしょに
　段ボールに押し込んだ

　「だってさ、愛されるのも、寂しさも、
　相手がいなきゃ、知らないんだぜ」

　これからもずっと　続くであろう
　不確かな未来　霞んだ過去
　『僕へ』と書かれた手紙　捨てて
　鞄の中、押し込んだレッテル
　どうしようもないなって蹴った地面

　「そろそろ気づいたらどうなの」
　揺らいでいく黒い猫の姿

　「ねぇ」と呼ばれて振り向いた
　視線の先に立つ　いつかの私
　今より長い髪の毛ふわり
笑みを浮かべ　開いた口から紡がれる

「あなた　いま　幸せですか」
 ]]>
		</content:encoded>
		<dc:subject>-</dc:subject>
		
		<dc:date>2014-11-15T15:15:34+09:00</dc:date>
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		<dc:publisher>WOX</dc:publisher>
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		<title>2013年選考落ち短歌</title>

		<description>　「おかえり」と　袖引き並ぶ　帰り道
…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ 　「おかえり」と　袖引き並ぶ　帰り道
　　伸びた君の背　ひまわりを越す

　雨降って　見えぬ双子座　流星群
　　受信メールに　「いつか」の約束

　飲み干した　ぬるいラムネの　ビー玉を
　　透かして覗く　あの日の花火
 ]]>
		</content:encoded>
		<dc:subject>-</dc:subject>
		
		<dc:date>2014-11-15T15:09:21+09:00</dc:date>
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		<dc:publisher>WOX</dc:publisher>
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		<title>少年の日の唄　あとがき</title>

		<description>
2013年度の全国高校生創作コンテスト現…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ 
2013年度の全国高校生創作コンテスト現代詩の部門での佳作入賞作品です


日々の生活のなかで、耳に入ってくるもの、目に入ってくるもの、そのときはなんでもない背景に過ぎないけれど、
ふとした瞬間に耳に入った音楽や、雲の形空の色、子供の笑い声が、いつかの光景を想起させて、愛しくて泣きたくなる。
そんな思いを書きました。

今、隣にいてくれるすべての友人へ感謝と敬意を込めて… ]]>
		</content:encoded>
		<dc:subject>-</dc:subject>
		
		<dc:date>2014-11-15T15:06:01+09:00</dc:date>
		<dc:creator></dc:creator>
		<dc:publisher>WOX</dc:publisher>
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		<title>少年の日の唄</title>

		<description>　　　少年の日の唄

　それは、星の数…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ 　　　少年の日の唄

　それは、星の数ほどある歌の中の
　何の変哲もない、ごくごく普通の歌でした

　毎日毎日、飽きもせず君と
　聴きました。
　歌いました。
　弾きました。

　ある日、街に流れた懐かしいその歌に
　わけもなくただただ涙が溢れてきたけれど
　それは、
　悲しいからでも、
　寂しいからでも、
　戻りたいと思うからでもありませんでした

　君に出逢ってから、たくさん
　泣きました。
　怒りました。
　喜びました。
　辛いこともありました。
　それでも毎日幸せでした。

　君と過ごした日々をあれから
　集めました。
　抱きしめました。
　愛し続けました。

　何年ぶりかに奏でたこの歌は
　覚えてますか。
　聴こえてますか。
　届いてますか。
　ねぇ、
　見えていますか。
　見てくれていますか。
　届けていいですか。
　届いていますか。
　聞いていますか。
　聞こえていますか。
　愛していいですか。
　愛してくれていますか。

　これは、
　星の数ほど存在している
　どこにでもある日常に
　星の数ほど転がっている
　どこにでもある小さな歌だけれど

　僕らにとっては

　たったひとつの

　愛しき日々の証でした。
 ]]>
		</content:encoded>
		<dc:subject>-</dc:subject>
		
		<dc:date>2014-11-15T14:59:53+09:00</dc:date>
		<dc:creator></dc:creator>
		<dc:publisher>WOX</dc:publisher>
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		<title>水彩少女あとがき</title>

		<description>
非常に久しく投稿しました。
夏の全国…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ 
非常に久しく投稿しました。
夏の全国高校生創作コンテスト（審査員：桜庭一樹さん、中村航さん）で入選したものです。


昨年の冬くらいから、女の子同士がもやもやとした漠然とした、それでも確かに存在する愛情に揺れる話を書きたくてこんなものをぽつぽつと書きました。
舞台は私の通う学校です。６年間過ごした校舎の好きなところをところどころにちりばめました。某作家さんと同じ学校ですが、気付いた方はそっと心の中に仕舞っておいてください。

図書委員、やりたかったなぁ・・・ ]]>
		</content:encoded>
		<dc:subject>-</dc:subject>
		
		<dc:date>2014-11-15T14:55:34+09:00</dc:date>
		<dc:creator></dc:creator>
		<dc:publisher>WOX</dc:publisher>
	</item>
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		<title>水彩少女</title>

		<description>

　「恋を、しているでしょう？」
　…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ 

　「恋を、しているでしょう？」
　「は？」
　思わず頓狂な声を上げた、夕方四時過ぎの図書室、貸出カウンター内。作業をしていた手を止め、唐突に問うてきた声の主を見る。ロの字型の校舎の西塔、西側の窓から入る夕日が逆光になって、薄ぼんやりとしか見えないその顔が、今どんな表情をしているのか、見なくてもわかる。美人と評判の彼女――図書館司書の先生の口元は、きっと、いや、確実に楽しそうに持ち上げられている。
　「なんですか、急に。」
　「いや、ため息が多いなと思って。」
　幸せ逃げるよ。そう言いながら隣の返却カウンターへと腰を下ろす。
　「そりゃあ貴重な放課後に、こんな単調な作業ばかりさせられたら、誰だってため息くらいつきますよ。」
　新しく入った本、一冊一冊の表紙をラミネートしていく。透明なシートの上をするりと滑ったカッターが、下敷きにしているゴム板に刺さって、ひっかかる。
　「あら、こんな、なんて言っちゃいけないわ。大事な作業よ。」
　　友達待ってる間暇なんで、ってあなたが言ったんでしょ。そう言いながら紅茶のカップを口まで持って行く姿が妙に様になっていて、腹が立つ。新調した本と、返却された本に混ざっていた、洋書がふと目に入る。これはいったい何語だろうか。古びた表紙に彫りこまれた、タイトルらしき金色の文字が、夕日を受けてきらきらと光を帯びる。
　「世界が、綺麗に見える。」
　「は、」
　「今までは気にも留めなかったような物が、突然綺麗に見えはじめる。」
　あぁ、さっきの話、まだ続いていたのか。
　「先生、うち、女子高ですよ。」
　「あのねぇ、恋は絶対学園物って決まってるわけじゃないのよ。そりゃあ、王道だけど。」
　「少女漫画の読みすぎじゃないですか、それ。」
　　ため息混じりに先生を見やる。窓から入つ西日が、先生の茶色がかった髪に吸い込まれて、ゆらり、ゆれる。海に近い丘の上に建つ校舎の西側は、夕日がよく映える。柔らかい日の光に乗って、グラウンドや体育館、中庭から聞こえる運動部のかけ声が、別塔で奏でられている未完成のオーケストラと混ざりあって、不協和音になる。
　　「しかし君、恋は罪悪ですよ。」
　　「……漱石、ですか。」
　　「果たして、恋とはほんとうに罪悪なのかしら。」
　　　静かな口調に反して、口元には相も変もらず、新しい遊びを見つけた子供のような笑みが浮かべられている。
　　　「さぁ、そもそも、恋なんてした事がないので、何とも。……先生は、どう考えるんです？」
　　　「ふふ。そうね、私は……」
　　　　窓の方に歩み寄り、グラウンドを見下ろしながら、独り言のように続ける。
「そうねぇ。恋をすることそのものが罪悪
なんじゃなくて、自分が恋をしていると気
づかないでいる人が、罪悪なんじゃないか
しら。」
先生の方が、恋でもしてるんじゃないです
か。そんな言葉を飲み込む。元々こういう人なのだ。詩的な言い回しも、唐突な問いかけも、今に始まったことではない。
　「で、どんな人なの。」
　「……手――手が、綺麗なんです。」
　恋なんてしていない。はずなのに、意に反して、口を突いて出てきた言葉に、自分で驚いた。
　「手？」
　首を傾げて聞き返す先生の横を通り抜け、ラミネートを終えた本を、書棚に並べるべく、静かに並ぶ本の海へと足を進める。
――恋、ではない、のだと思う。そう呼ぶには何かが欠けていて、それでいて、何かもっと別のものがそこには存在しているように感じるのだ。だが、恋をしたことがない私には、それが何かはわかり得ない。
　一通りの本を棚に仕舞い終え、カウンターに戻る。気がつけば、５時を少し回っていた。
　「あら、お迎えが来たようよ。」
　やっと一息ついて開いた本から、顔を上げる。
　「……遅い。」
　「ごめんごめん。」
　私を待たせていたことなど忘れているかのように、へらりと締まりのない笑みを浮かべるこいつがクラス委員長だなんて、できれば信じたくはない。が、気立ての良さと意外にもしっかりしていることゆえの人望は、傍から見ていて、確かなものなのだとわかる。
　「……手。」
　「え？」
　「汚い。」
　一瞬きょとんとした後に、自分の手を見て、あ、と小さく声を漏らす。ひらり、振られたてのひらに、淡く鮮やかな色がまだらに散っている。
　「HR委員会の集まりじゃなかったの。」
　「それは４時半に終わったよ。」
　自由を具現化して、服を着せたような人間だ。
　「……はぁ。帰る支度するから、その間に、手、洗ってきてよ。」
　はぁい、と間延びした声を発して、図書室から出ていく。彼女は、放課後ふらりとどこかへ消えて、いつの間にか手を鮮やかな色に染めて、完成した絵を片手に戻ってくる。驚くほど透き通った、透明感のある絵持って。A5サイズの小さなスケッチブックに、抜けるような空を、波打つ海を、無限に広がっていそうな星空を、実物よりもずっと、ずっと澄んだ色で描き上げる。同じ景色を見ていても、彼女には違う色が見えているんじゃないかと思ってしまう。
　「洗ってきたよ。帰ろ。」
　「はいはい。じゃぁ、先生、さようなら。」
　「はい、さようなら。手伝い、ありがとう
　ね。」
　小さく会釈をして、すっかり人もいなくなった図書室を後にする。

　長く伸びた影を追いかけるようにしながら、駅までの道を歩く。
　「……委員会、何だったの、議題。」
　「あぁ、議題ってほどじゃないんだけどね、
　一言目から、寄り道するなー！って、生活
　指導が、物凄い顔してた。」
　無理だよねー、そんなの。相変わらずの間延びした声と笑いに相槌を打ちながら、ふと考える。最近、絵を見せてもらっていない気がする。そう思いながら彼女の横顔を見る。
　「あ、そうだ、これ。」
　唐突に振り返り、手渡してきたスケッチブックを、両手で受け取り、ゆっくりと開ける。息を、飲んだ。きらきらとした金色の光を浴びながら、一人、本を読む少女が描かれていた。空気すらも、光さえも、こんなに透明で、それでいて確かにとそこに存在することを、彼女は筆一本で、証明してしまう。胸が高鳴るのが、わかる。
　「私、あんたの絵、好きだよ。」
　「えー、絵だけ？私は？」
　楽しそうに笑いながらの問いかけに対する答えを、沈みかけた夕陽の光の中に、探す。
　「そうだな、肉まんの次くらいかな。」
　「それ、どのくらいの位置なの？」
　「冬には重宝する。そんくらい。ねぇ、肉　
　まん食べに行こうよ。」
　「寄り道しちゃだめだって、人の話聞いて　
　た？」
　言葉に反して楽しそうにくすくす笑う彼女に、おごるからさ、と言いながら、スケッチブックを返す。
　彼女が好きだ。それはきっと、恋だとかそういうものではなく……私よりもやや小さくて白い手に、鮮やかな色を纏わせながら作り上げる、彼女の世界が、好きだ。

　「なるほどねぇ。」
　無人の図書室の窓辺で、今日一番の笑みを浮かべながら、紅茶を啜りながら呟く先生を、私が知るよしもない。
　「そうだね、今だけだ。ただ純粋に、好き
　だ、と思えるのは、今この一瞬だけだ。」
　少女たちの背中を、西日の金が、淡く縁取った。
 ]]>
		</content:encoded>
		<dc:subject>-</dc:subject>
		
		<dc:date>2014-11-15T14:53:08+09:00</dc:date>
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		<title>ハチミツ色の　あとがき</title>

		<description>　衝動で授業中に書き終えたルーズリーフ…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ 　衝動で授業中に書き終えたルーズリーフ片面分の超短編でした。
明け方って、夜中よりも静かですよね。

余談ですが、青山ではときどき土曜日にマルシェやってるんです。
そこで昔買ったハチミツがすごくおいしかったので。 ]]>
		</content:encoded>
		<dc:subject>-</dc:subject>
		
		<dc:date>2013-10-06T22:41:33+09:00</dc:date>
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		<dc:publisher>WOX</dc:publisher>
	</item>
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		<title>ハチミツ色の</title>

		<description>
　「あ。」
　ハチミツの残りが、もう…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ 
　「あ。」
　ハチミツの残りが、もう、ほとんど残っていなかった。
底の方に溜まるそれは、ビンが満たされていたころの色など忘れたかのように淡く、申し訳程度に、蛍光灯の光を反射していた。
　紅茶をもらったのだ。いつ知り合ったのかも曖昧なほど長い付き合いの友人が、いつもの如くふらりふらりとどこかへ出かけたときに見つけたのだと、小さな缶を渡してきた。
ほんの少し、オレンジの香りがする、イングリッシュティーだった。
　日の出前に目が覚めて、時間を持て余していたところで、ふと思い出したのだ。あのとき彼女に、ハニートーストが合いそうだ、と言ったことを。
眉間に皺を寄せて、ハチミツのふたを閉める。冷蔵庫からベーコンと卵、チーズを取りだして並べ、電気ケトルのスイッチを入れる。
　思い描いた通りに事が進まないのは、嫌いだ。だが、予定に穴ができるのは構わなし、手帳もいつも白紙に等しい。不思議な性格だと、事あるごとにひとに言われる。

手に泥がつくのは平気なのに、お菓子の粉が指先につくと、不機嫌そうな顔をする。
花や草に触れるくせに、食卓に花瓶が置かれるのは嫌がる。
部屋は散らかっているのに、キッチンはいつもきれいに磨きあげられている。
知らない人とぶつかっても気にしないのに、嫌いな人に触れられると顔をしかめてそこを拭う。

　いつか誰かに教わったモーニングトーストを作りながら、一人、思い返す。
潔癖症ではない。部屋が散らかっていて平気な潔癖症なんていてたまるか。
神経質なのね。顔も名前も思い出せない誰かに言われたことがあった。面倒臭いでしょう。と笑った気がする。

　程よく焼けたパンを皿に移したところで、パチッとお湯が沸いた音がする。ティーポットに熱湯を注ぐと立ち上がる香りに、やっぱりハニートーストがよかったと恨めしく思う。
はたと立ち上がって、ハチミツの便を手に取り、食卓へと持っていく。ティースプーンで、底についたその淡い黄色を絡め取り、ティーカップの中に溶かす。
作り終えたトーストを一口口に入れてから、ミルクとハチミツのたっぷり溶けた紅茶を啜る。
「……甘い。」が、きらいでは無い。
　タブレットのページをめくるリビングに、ふわり、紅茶の香りと朝日が入る。スマホのディスプレイが告げる、土曜日、午前5時30分。そうだ。今日は土曜日だ。先週買った淡い黄色のシャツを着て、青山にでもいこうか。
ハチミツ色の光の中で、ぼんやりと描きながら立ち上がる。

　彼女に、レンゲのハチミツを。 ]]>
		</content:encoded>
		<dc:subject>-</dc:subject>
		
		<dc:date>2013-10-05T16:59:34+09:00</dc:date>
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		<title>夏の日差しとひまわりと　あとがき</title>

		<description>夏休みの課題だった文芸コンクールに提出…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ 夏休みの課題だった文芸コンクールに提出したものでした



勢いで書いてしまったのでなんとなくもやもやしています。

続き、書けたらいいな ]]>
		</content:encoded>
		<dc:subject>-</dc:subject>
		
		<dc:date>2013-10-05T16:51:42+09:00</dc:date>
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		<title>夏の日差しとひまわりと</title>

		<description>　　深い深い水の底に落ちてゆくような感…</description>
		<content:encoded>
			<![CDATA[ 　　深い深い水の底に落ちてゆくような感覚。
もうなにも見なくていいよ、なにも聞かなくていいよと言われているような気がする。ここならあんな音は聞こえない。ここならあんな景色は見えない。ここなら、涙も溶けてなくなってしまう。
何もかも、忘れてしまえるよ。
遠くで自分を呼ぶ君の声がする。
――あぁ、起きなきゃ


　まだ鳴らない目覚まし時計に目をやる。夏休みも半ば、自分としては早く目覚めてしまった。平積みされた宿題、投げ捨てられた鞄の下で雪崩れ落ちているアルバムから覗く写真
――そうか、今日は……

　太陽がジリジリと容赦なく照りつける。日陰なんてありやしない。珍しいわねと言いながらも快く送り出してくれた母がカレンダーにちらりと目をやるのに気付かないふりをしてスニーカーをひっかける。
――帰ってあの宿題の山を何て言い訳しようか

問題はこの先なのだ。あいつの家の前を通らなければ、あの場所へは行けない。
「亮輔！」
ほら来た。
「今日は……」
「わかってる」
「それまでには戻って来なさいよ？」
「当然」
「どこ行くのよ」
面倒臭い。そんなに言うなら早く行かせてくれとため息を飲み込む。
「今、面倒だと思ったでしょ」
妙なところで勘がいいからまた腹が立つ。
「デート、かな」
「はぁ？」
最低。と一言吐かれる。それもそうか。
「嘘、嘘。買い物だよ。」
ふうん、と俺の頭からつま先まで眺めてつぶやく。
「まぁ、いいわ。とにかく遅れないでよね」
やっと解放されたと息をついて靴先を地面に二、三度軽く落としてから、ふと思い出して振り返る。
「茜」
「なによ」
「涼菜の好きな花ってさ……」
「ひまわり、よ」
蝉の声を背で聞きながら、また歩き出す。

　約束なんてしていない。そこにいる保証なんてない。それでも頭の奥で何かが告げる。走れ、と。
　――もう一度、もう一度だけでいいから
辿り着いたそこに、一番会いたかった後ろ姿が見える。
「涼、菜」
驚いたように振り返ったその口が動く。
　――本当に会えた。と
その顔をみただけで表情が緩む気がして目を逸らす。
「目立つから被っとけ」
やや乱雑にその頭に野球帽を被せる。
「あ、これ……」
「あぁ、片づけしてたら見つけた」
嘘だ。片づけなんてこいつが最後に来た日以来、まともにしてやしない。出がけに焦って探したんだ。それを見透かしてか、いざ知らず、ふわりと笑って被りなおす。
　――あぁ、好きだな。
「それにしても、ようここがわかったね」
訛りと標準語が混ざった独特の話し方が、凛とした声に乗る。たった一年でこんなにも懐かしい。
「好きだろ、ひまわり」
くすくすと笑い始める。
「嘘。忘れてたやろ」
まぁ茜にでもつかまってんねやろな、と続ける。昔から勉強も運動も俺の方ができた。だが、どういうわけか昔からこいつにだけは嘘も隠し事もすぐに見破られてしまう。
そんなことを思っている間に音もなく通りへと向かって歩いている彼女を追いかける。
「こら、先行くな」
「しゃぁないな。こっち来るの久しぶりやし」
ころころと笑いながら駆け出そうとするその手をつかむ。
「今日は、な？」
手を繋いで通りとは反対に歩き出す。太陽が真上に昇る。足元に、影はない。
　歩きながら唐突に涼菜が言った。
「ひまわりって、ずっと太陽だけを見つめてるんよ。せやけど、太陽はね、ひまわりだけやのうて、みんなを平等に照らしてるんだよ」
意図が掴めないまま、話を変えられてしまった。

　一年ぶりに来たその丘は、まるで時間が止まったままかのように、静かに俺たちを迎えていた。山のようにあったはずの話題はぽろぽろと零れるように尽きていく。雲が流れて、木漏れ日が狭そうに揺れる。ゆっくりと流れる沈黙。それを破ったのは涼菜だった。
「後悔してない、って言うたら、嘘になるかもしれんけど」
静かに俺の方を向く。風が髪をふわりと持ち上げる。
「もし、あの時動かなかった方が、きっと後悔したと思う」
黙って、続きを待つ。
「だからさ、亮輔。あんまり責めんといて。なんも悪くないよ。これは、私が選んだことだから」
泣きたいくせに無理して笑うその顔に、どれほど甘えてきただろう。
気づいたら力任せに抱きしめていた。
今さら何を言っても足りない事もわかってる。
だからせめて――
しゃくり上げる細い肩を撫でる。いつからみていないかな、こいつの泣き顔なんて。ごめんなんて言葉は、あまりにも軽くて頼りない。
「好きだったよ」
「なんで過去形なんだよ」
「好きだよ。これからもずっと」
これが最後なんだと、もう終わりなんだと告げられた気がした。
「何一つ忘れたりせぇへんから。私は。」
このまま時が止まってしまえばいいと思った。
「もう行かなきゃ」
日が真上から少し傾く。風は凪いでいるというのに、体温は上がるどころかじわりじわりと下がっていく気がする。
「また、いつか――」


「遅い」
「いや、時間五分前……」
「みんな待たせてたんだから、遅刻も同然よ」
反論しかけた口を閉じる。
「じゃ、行くか」
影が、少しずつ形を取り戻す。

　古びた、でも見慣れた写真がそこにあった。おばさんがおいたのか、それとも……
ぼんやりと考えながらみんなを横目でみる。夏の日差しに当てられて色あせたそれが飛ばないように、右手に持ったものを手向ける。
「あ、それ」
「さっき探した。」
こんな立派なのよく見つけたねと言いかけた茜がはたと顔を上げる。
「行ったんだ。あの丘に」
「あぁ。何も、変わってなかったよ」
揺れるひまわりを見下ろしながら答える。
「まだ、責めてる？」
遠慮がちに問うてくる茜の方は見ずに答える。
「あと二分早く出ていたら、あいつは事故に遭わなかったんだって、そりゃ何度も何度も後悔したよ」
話す素振りで自分に言い聞かしているようだった。
「どんなに悔んだってあの日には戻れないけどさ、これから先もずっと好きでいることはできるだろ」
その場にしゃがんで、手を合わす。
瞼の裏に君を描きながらゆっくりと目を閉じ
る。
　――なぁ、やっぱり無理だよ。他の誰かなんて。
　だから、また生まれかわったら真っ先に君に会いに行くよ。
　それまで、おやすみ。

　傾いた日に雲を運ぶように吹いた風に涙が
溶ける。蝉の声が耳に届く。
　揺れたひまわりと君が重なる。
　――あなただけを見つめています
　色あせた写真、一面ひまわりのその丘の中に立つ小さいころの俺たち。今より少しあどけないその笑顔の後ろで、やさしい黄色が、ふわりと揺れた気がした。
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